西暦858年（天安2年）慈覚大師が専精寺の前身である
「天台宗 普門山善相院」を創建されました。
その後、西暦1328年（元享3年）本願寺3世覚如上人が関東へ
御下向の途中当院へお立ち寄りになった際、当寺住職は、
覚如上人の教えに賛同し、天台宗より浄土真宗に改宗しました。
これにより寺号を「普門山 専精寺」と改めました。
西暦1600年（慶長5年）「専精寺」の本堂が
関ヶ原の合戦により焼失に見舞われましたが、
西暦1727年（享保12年）垂井城址に「専精寺」の
本堂が創建されました。
岐阜県名水50選の一つであるこの泉は、県指定の天然記念物でる大ケヤキの根本から湧出し「垂井」の地名の起こりとされてます。
「続日本記」西暦740年（天平12年）十二月条に見える、美濃行幸中の聖武天皇が立ち寄った「曳常泉」も、この場所と考えており古くからの由緒があります。
また歌枕としても知られ、多くの藤原隆経や松尾芭蕉などの歌人にも詠まれてます。
このように垂井の泉は古くから多くの人々に、天下の名泉として親しまれ、茶の湯に適した水でもあり、茶会などにも垂井の泉の水が使われてます。
現在の専精寺周辺が、関ヶ原の合戦に活躍した西軍の武将平塚為広の居城跡と言われています。
平塚為広は豊臣秀吉に仕え一万二千石の垂井城主となり、大谷吉継と西軍に属し伏見城の戦い、大垣城の譲渡交渉などに活躍しました。
決戦当時には病気の吉継に代わり、大谷隊を指揮しました。
小早川秀秋隊が西軍を裏切り大谷隊に攻めかけると、為広は大長刀を振り回し、小早川隊を再三追い返しましたが力尽き、山内の家臣樫井太兵衛に討たれました。
敗軍の中、辞世の句
名の為に捨つる命は 惜しからじ遂にとまらぬ 憂世と思へば
を大谷吉継に送っています。
